
子供の成長や発達のために、質の良い睡眠を取れるように生活することが大切です。
脳の中をゴミ屋敷にしないこと!
授業に集中できない。家でもなかなか宿題をしない。人の言うことをしっかり聞けない。注意力が下がり忘れ物が多い。
子供に起きやすいこのようなさまざまな問題は、質の良い睡眠が足りていない影響かもしれません。睡眠時間や睡眠に入る時間を見直し、規則正しく生活することで、気分が落ち着いて意欲が湧き、集中力が高まるケースがあります。
日本の子供は世界と比べても、夜更かしをする子が多く、睡眠時間が短いと言われています。テレビやスマートフォン、ゲームや動画サイトなどの刺激的な情報に深夜まで見てしまい、気持ちが興奮して横になってもなかなか寝付けけない子が増えています。
睡眠時間が少ないと、身体的にも精神的にもさまざまな悪影響をもたらしてしまいます。脳が発達中の子供の場合、とくに影響が大きくなります。

なぜ人間は眠る必要があるのか。それは脳を作り、その働きを育て、守り維持するためです。これは胎児から成人に至るまで共通する睡眠の重要な働きです。
脳の情報作りは、赤ちゃんがおなかの中にいるころから始まり、生後から幼児期にかけて活発に行われます。そして眠っている間に発達します。
脳は睡眠中に、必要なものを取り入れ、不要なものは排除し、発達を高めていきます。メンテナンスをしていきます。これが睡眠不足になれば、いわばゴミが脳の中にたまっている状態になります。
眠りが少なくなると、不要なゴミをきちんと排除することができず。ゴミ屋敷の脳になってしまいます。毎日規則正しく寝て、脳のゴミを捨ててきれいにすれば、よく働くようになります。
質の良い睡眠が取れなければ、脳の機能が低下し、意欲や思考力なども低下します。睡眠不足が蓄積すれば、成人病やうつ病につながる危険性もあります。
睡眠不足で起きやすいトラブル例
■一歳半~小学校入学前
保育園、幼稚園の不登校
日中の期限が悪く、怒ったり泣いたり
理由のない攻撃性を示す
■小学校入学後
友達とケンカするトラブルが増える
授業中の居眠りで成績が低下
ケガをしやすくなる
睡眠に大切なのは、睡眠時間、リズム、質、時間帯を正常にすることです。毎日同じ時間帯に寝起きし、朝まで熟睡して必要な睡眠時間を確保することがベストです。
快眠のために家庭でできることを紹介します。

①適切な睡眠時間を確保する。
乳幼児期には自由な時間に寝起きができていても、幼稚園や小学校になると、起きなければいけない時間が決まります。
子供の必要な睡眠時間が確保できるように、寝る時間を規則正しく決めないと、睡眠不足に陥ってしまいます。一般的には、小学生で9時間以上、中学生以上で8時間~9時間の睡眠を取ることが理想です。
ただし、睡眠時間は個人差が非常に大きく、性別や季節などによっても変わってきます。少ない睡眠時間でも質の深い睡眠が取れてる子供もいます。最初は、子供の必要な睡眠時間を知ることから始めましょう。
約2週間分の就寝と起床時刻の時間を付けることで、だいたいの適正な睡眠時間が分かります。
学校が休みの日は、自分で起きてくるまで待つのがポイントです。平日に睡眠が足りていないと、休日にその分を取り戻そうと多めに体が寝るようになります。
2週間分の睡眠時間を合計し、14で割った時間が適正な時間です。この睡眠時間よりも少ないと睡眠不足になり、多いと寝すぎになり、どちらも翌日に疲れが残ります。
②睡眠の準備はまず部屋を暗くして。
寝る時間が近づいてきたら、少しずつ部屋を暗くしていきます。人を照らす明るい直接照明ではなく、壁に光を当てて少し明るい関節照明などを使い、家全体で睡眠に入る準備を整えます。
寝る前には強い刺激を与えて興奮させることを避けるため、テレビやスマートフォン、タブレットなどを見せないことも重要です。
③昼間は適度に体も動かしながら楽しい活動を。
質の良い睡眠には、脳と身体がバランスよく、しかも心地よく疲れを感じていることが大切。そのためには、昼間は子供が楽しいと感じることをしましょう。遊びでも運動でも勉強でも、適度に行い、脳と身体がバランスよく活動することです。
まだ赤ちゃんなら、だっこをしながら散歩をして、適度に揺れる。車に乗せてドライブするなどもよいでしょう。
最後に重要なのが、食事をする時間は、極力、決まった時間に食べるようにしましょう。体内のリズムが整い快適な睡眠につながります。特に朝食が大切です。
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