満足、納得できる住宅の土地の選び方!




土地を購入して家を建てるケースや、建築条件付き宅地を買うケースでは、土地選びが最初の項目になります。

土地選びは様々な要素が関係してきますので、1つひとつ確実にチェックしていきましょう。あとで後悔しないように慎重に行いましょう。

 

最初は、立地環境と地盤から!

現地の周辺では治安の確認、犯罪、嫌悪施設に注目!

土地を探す場合、まずは検討している物件の周りを歩いて、街の雰囲気や生活施設がどこにあるのかを確認しましょう。

チェックする所は、町内の掲示板や電柱の看板です。ひったくりや痴漢への注意などがあれば、そういった犯罪が多いのかもしれません。警察では、地域ごとに犯罪の発生状況をホームページで公表しているケースもあるので、それも参考にしてください。

ただし犯罪が多そうなエリアを避ければいい、ということではありません。どこで起きるかは確率の問題です。むしろ、セキュリティ対策を強化することが重要です。

他にも確認したいのが、ゴミ置き場、工場、高圧電線などの嫌悪施設です。住む前から知っているのと知らないとのでは、大きな差がでます。

 

いろいろな兆候でわかる地盤の弱さ!

土地の周辺チェックで忘れていけないのが、地盤の弱さを示す兆候です。

最終のしっかりした確認は地盤調査をしないと判断はできませんが、水たまりができやすい場所は地盤が弱いとだけを知っておけば、周辺の道路を見るだけでかなり推測ができます。

雨が降った翌日でも側溝や道路に水がたまったままだったり、地盤沈下で路肩の側溝がくぼんでいたりする場所は、要注意です。周辺の建物の基礎もチェックして、コンクリートにひび割れが多いようなら、地盤が弱い場所だと思われます。

地盤が弱い場所は低地であることが多く、低地は雨で冠水したり、地震の時は液状化現象が起こったりしやすいので、自治体のハザードマップも確認してみてください。

ハザードマップは、洪水、土砂災害、液状化などの被害を予測した地図で非常に重要です。

地盤をさらに詳しく知るには、明治時代以降の古地図も参考にしてください。昔はどんな土地だったのか、どんな用途に使われていたのかを知っておけば、適切な対策がとれますし、昔は墓場だったとかなども知ることができます。

古地図は、地域の図書館や役所の情報公開コーナーなどに備えつけています

 

隣地との関係は長い期間まで影響してきます。

境界不明の場合が多い

隣地との境界のケースです。新しく造成された宅地なら測量をして境界杭をしっかりと入れていますが、昔からの住宅地では境界が分からないことが少なくありません。

境界杭で一般的なのは、コンクリート製で赤く十字が入っているものです。そのほか、コンクリート製で矢印がついているもの、道路溝側の上に金属のプレートで矢印になっているものなど、さまざまな種類があります。

なかには、境界杭はあっても中心線がどこか分からなくで困るケースもあります。

もしも境界が不明なら、周囲の土地の所有者全員の立会いで画定することになります。日程が合わず、何日もかけて画定することも多くあります。境界画定は、早めにすることがよいでしょう。

土地を購入するなら、引っ越し前に売主側で画定してもらうことです。しっかりと杭を入れて、はっきり分かるように行うことです。今は隣地所有者との仲が良く、口頭での合意で問題がなくても、将来、相続が変わりその人との間でもめたりしかねません。

境界上に杭や堀などを設置する場合、費用は隣同士で折半することが原則ですが、実際は測量を手配した方が費用を負担している場合が多いのが現状です。

 

視線の関係や設備点検の空間にも注意してください。

隣地との間では、建物の位置にも注意してください。都市部では、建物同士がかなり接近していることがあります。

軒があたる寸前だと、建替えのときに注意が必要になりますし、手の解体になるので、費用もかさみます。あるいは、隣のカーポートのぎりぎりに建物を建てると、冬に雪が積もり、屋根から落ちてカーポートを壊したり、車に傷をつけたりする危険もあります。

常識的には、隣の敷地との間隔は最低でも50cmほど空けておかないと、外壁に取り付けた給湯器や敷地内の排水のチェックができなくなってしまいます。

人の視線も重要です。隣家のバルコニーや物干し台、窓の位置によっては、のぞかれる可能性があり、間取りを考えるうえで、一定の制約になります。

隣地との関係は、最初に確認して、後々トラブルにならないようにしましょう。




道路との位置で間取りが決まってきます。

敷地のチェックで、もう1つ重要なのが、道路との関係です。建物を建てる際には、建築基準法では、原則として敷地が幅4m以上の道路に2m以上接してたあなければならないと決まっています。

ただし、建築基準法ができる前から建っている建物は、全国にたくさんあります。その場合、前面道路の幅が4m未満でも役所が指定した道路であれば、道路の中心から2m下げることを条件に、建築が認められます。

これをセットバックと言います。セットバック部分は道路とみなされることになり、建物の建ぺい率、容積率を計算する場合、敷地面積に算入できません。

 

道路の方角で間取りがおよそ決まります。

幅とともに重要なのが、道路の方角です。一般的な間取りは、リビングやダイニングは明るい南側に作り、トイレ、洗面、浴室、キッチンなどの水まわりは北側に作ります。

玄関は道路側に近い所に作ります。このような基本的な考え方と、道路の方角の組み合わせで、だいたいの間取りが決まってきます。

1番目は南側道路です。日本では昔から南側道路が良いとされ、実際の価格も高い傾向があります。

南側の隣家とは道路をはさむため日照が確保しやすく、道路に面した南側にリビングやダイニングがくるので建物の外観が良く見えます。

ただし、敷地に十分な広さがないと、建物が道路ぎりぎりの位置になり、通行人の視線が気になることも珍しくありません。また、南側道路では玄関も南側になるため、リビングやダイニングがその分、狭くなることがあります。

 

北側の道路は以外に利用することがあります。

北側道路の敷地では、道路に面した側にはトイレ、浴室など水まわりの窓が多くなり、外壁の見た目はよくありません。そのため、人気が下がり価格も安くなるようです。

しかし、以外にも北側道路はメリットもあります。道路からの視線を気にせずに庭を作ることもできますし、日照もそこそか確保できます。

東側道路や西側道路の敷地は、道路から玄関へのアプローチや駐車場をとりやすいのがメリットです。

しかし、南側に隣の建物が近いため日照がさえぎられやすいといえます。間取りも、玄関は東や西の道路側で、水まわりは北側によせるため、廊下が長く、リビングなど居室部分がそれだけ狭くなります。

住宅メーカーなどのパンフレットを見て確認するのもおすすめです。

 

ライフラインのチェックはどこを見る?

上水道は引き込みの有無と口径をチェック

毎日の生活に必要なライフラインの状況を確認しましょう。

まず、上水道は、引き込みの有無が問題になります。これは、敷地内に水道のメーターボックスや引き込み位置の目印となる杭があるかどうかで確認できます。もし、道路の本官から新しく引き込むとなると、少なくても50万円以上の費用がかかってしまいます。

引き込み管の口径も確認しましょう。メーターボックスの蓋を開けてみて、25mmなどの数字が書いてあります。水道の引き込み菅のサイズはいろいろですが、多いのは13mm、20mm、25mmの3つです。古い住宅地ではだいたい13mmですが、13mmで対応できるのは蛇口5か所程度です。

現在の住宅では明らかに足りませんので、通常で20mm、2世帯住宅なら25mmに取り替える必要があります。口径が見ても分からない場合は、水道局に聞けば分かります。

 

排水は最終枡の場所と処理方式が重要

排水には、トイレからの汚水、キッチンや浴室からの雑排水、雨樋からの雨水があります。それらの排水は、最終枡と呼ばれる箱に集められて、敷地の外に流れて生きます。最終枡は、道路の近くに作られています。

最終枡に集まった排水の処理には2つの方法があります。1つは、道路に設置された下水道に直接流すものです。道路に下水道が通っているかどうかは、マンホールの蓋で確認できます。

下水道がない場合は、敷地の中に浄化槽を設置する必要があります。汚水と雑排水を一緒に処理する合弁浄化槽では、1家族4名用で100万円をこえる費用がかかります。浄化槽が必要な場所では、この費用も考えておきましょう。

 

都市ガスなら引き込み菅を確認しましょう。

ガスの引き込み菅は、端にプラスチック製の杭があるので、割と簡単に見つけられます。ただし杭が無い場合もります。その場合は、道路にGマークやステッカーがあるかもしれないので確認してください。

都市ガスが無い場合は、プロパンガスを利用することになります。東京23区でもまだプロパンガスのエリアはあります。

 

電柱は移動できます。

ライフラインの最終hは電気です。電力会社は必ず供給責任があるので、電気のこない土地はありません。引き込みも簡単です。

ただし問題なのは電柱や電線が敷地の近くにある場合です。工事中や住んでからも邪魔だと感じることが多くなります。

邪魔になる電柱は移動してもらえる場合があります。費用は、敷地の外で近い範囲なら10万~20万円くらいです。