銀行ローンの金利タイプの選び方は?




人気の変動金利型はリスクもあります!

金利タイプを選ぶ際のポイントを説明します。

銀行ローンの金利タイプで、一番人気が高いの変動金利型です。変動金利型は、金利を約束する期間が半年だけなので、その分、契約時の金利は1%未満と、かなり低くなっています。低い金利で借りられるのだから、変動金利型がお得と思う人も少なくありません。

しかし、変動金利型にはいくつかのリスクもあります。

一つ目は、しくみが意外に複雑なのです。変動金利型ローンは、金利の見直しは6ヶ月に1回ですが、返済額は5年ごとに再計算するのが一般的です。金利が上がっても、返済額がすぐに上がるわけではありません。

金利が上がると返済額に占める利息の割合が増え、元金に充当する金額が減ることになります。一番の問題は、毎月の返済額が変わらないために、金利が上がったことによる負担増になかなか気づかないことです。

通帳を見ても、利息が増えたことは分かりません。5年経ってから返済額が再計算されるタイミングで、ローン残高が思っているより減っていない!と気づくこともあります。

 

変動金利型ローンは借りすぎの傾向もあります!

二つ目は、借りすぎの場合が多くあります。住宅ローンを組む際は、毎月の返済額がいくらか?ということばかり考えてしまいます。

しかし、月々の返済額が同じでも、選ぶ金利タイプによって借りられる額が大きく変わります。たとえば、35年ローンで毎月の返済額を約11万円とすると、固定金利 1.8%なら借りられる金額は3400万円ほどですが、変動金利 0.625%なら4100万円も借り入れが可能なのです。

毎月の返済額だけで返せそうと判断するのは危険です。変動金利型の場合、当初の金利が約束されていいるのはたった6ヶ月です。最近は超低金利が続いていますが、長い返済期間の間には、金利が上昇する事があると考えておかなければいけません。

変動金利型ローンで借りて、毎月返済できると安心していても、金利が上がって返済額も上がれば、家計に大きな影響がでる危険性があります。金利が上がって返済が苦しくなれば、それは借りすぎかもしれません。

借入額は、返済額上がっても問題なく対応できる額に抑えておきましょう。

世間一般的な会社の年収なら、4100万は明らかに借りすぎです。35年ローンで4100万円、金利を1.8%の長期に固定すると、返済額は毎月13万円ほどにもなります。700万円前後の年収の人でも、無理なく返せる借入額は、約3000万円ほどが理想です。

 

金利が上がりそうだから固定に切り替えは難しい!

住宅や不動産会社は、とりあえずは金利が低い変動金利型を使って、金利が上がれば固定金利選択型に切り替えれば良い選択。日銀はしばらくは金利を上げませんよなどとすすめられることが多くあります。

しかし、これは良い選択ではありません。

変動金利は、日銀が決める短気金利に連動します。知っていただきたいのは、日銀が金利を上げるころには、固定金利が連動する長期金利が先行して上がる傾向になります。経済の決まりみたいなものです

変動金利が上がったから、固定金利に切り替えようと思っても、その時はもう固定金利の金利も上がっている可能性が高いといえます。

さらに、銀行では一般的に、毎月末に翌月1日からの金利を決めています。月末に変更の手続きをしても、適用されるのは翌月の上がったあとの金利になります。

また、固定金利型に切り替えるという人は、切り替えた後に返済額が上がることを見込んでいるでしょうか!返済額に余裕が無ければ、切り替えたくても切り替えられないこともあります。

 

おすすめの金利は10年固定金利!

金利タイプを選ぶ時には、どれくらいの期間に対してどれくらいの金利が約束されているかを確認する必要があります。

変動金利は、金利が非常に安くても、その金利が約束されているのは6ヶ月だけです。しかし、固定金利選択型なら、金利は少し高くなりますが、たとえば10年固定なら10年間金利を約束するメリットがあります。

金利と返済期間のバランスをみて、本当にお得な金利タイプを選びましょう。

おすすめの金利タイプは、10年固定金利です。10年固定は銀行間の競争が激しく、金利の割引幅が大きくなっているのでお得です。10年間はお得で安心が続きますし、11年目に金利タイプを選び直すときは、10年の間にローン残高が安定して減っているため、金利が上がっていたとしても、返済額が急に増えることもありません。

日銀は2~3%の物価上昇を目標としています。これにより金利の上昇の可能性も高まっています。5年程で返しきれる金額でない限り、変動金利型の利用は避けたほうがよいでしょう。